実技の合否は、かくれ線の描き方で決まる?

試験対策マニュアル

今まで数十名の方を添削指導してきましたがそこで感じたことは、合否の境界線付近にいる方が合格点をとれるかどうかはかくれ線(破線)の描き方で決まる ということです。
どんなときに破線を描きますか? と聞くと多くの方が、
「課題図に描いてあるので、この破線は作成図にも描いたほうがいいのだろう」
と答えると思います。
正解を一言で言えば、「その破線がないと形状が読み取れない」 時にかくれ線が必要だと思っています。
そんなの当然だろう と思うかもしれませんが、意外と必要な破線が描かれていなかったり 不要な破線が描かれているケースが多いです。

具体的にその事例をいくつか紹介していきます。

1.かくれ線が必要な事例

下図は過去の課題図ですが、青い矢印部のリブは、正面図と側面図の2面で形状が判断できると思います。
しかし、形状が読めない部分があります。どの部分が読めないと思いますか?

答えは、根元のRと先端のRです
下記は、立体図ですが赤く記した部分のRがわかりません。

実際の課題図には、赤い四角部に破線でRが描かれています。この破線は必要な破線になります。

部品図も下記赤い矢印部のように破線でRがわかるように描いています。

鋳物部品は、非加工面は必ずカドRがつけられています。
すべてのカドRが表現できているかを確認しながら作図していきましょう。

2.かくれ線が不要な事例

逆にかくれ線が不要な事例を紹介します。
今度は逆に、「その破線がなくても形状が読み取れる」 時にかくれ線が不要になります。

下図の左側(側面図)の赤い矢印部の破線(円)は、正面図の青い矢印部の形状を表しています。

この部品図では、下記のように側面図(左側)には円の破線はありません。

なぜ破線がなくてもよいのか?
正面図の青い矢印の寸法(Φ95)で円とわかるからです。
破線で円が描かれていても減点にはなりません。
しかし、少しでも時間に余裕を作るためにも省略してもよいものは省略しましょう。そして、その分の時間を寸法記入等のほかの時間に使いたいものです。


同様に、ネジ穴やキリ穴を示す破線も省略可能です。
下記課題図の赤丸部はキリ穴を示していて、赤い矢印部のように正面図と側面図では破線で描かれています。
青丸部はネジ穴を示していて、正面図に青い矢印部のようにネジの深さ形状を示す破線が描かれています。

しかし、部品図では破線を一切省略して構いません。
キリ穴は、赤い四角部のキリ穴指定で形状が読み取れるので赤矢印部のように破線は不要。
ネジ穴も、青い四角部のネジ穴指定で形状が読み取れるので本来は不要です。(解答例ではなぜかそのまま残してあります)
ただし、穴の中心線は残しておいた方がよいでしょう。

このように、不要だと思われる破線をなるべく描かずに余分な時間をどれだけ減らせるかが 実技試験の合否に影響してくると思っています。

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