今回は実技試験の過去問の練習方法について話していきます。
実技試験に関しては、どんなに必要な知識を習得しても過去問を何回か実施しないと合格点は取れないでしょう。合格のポイントは、作図スピードになります。過去問を何回も実施してある程度余裕で終了できる作図スピードに達しておきたいものです。
過去問の入手方法
大きく分けて下記の4つがあります。
①中央職業能力開発協会の公式サイトで無料閲覧(過去3年分のみ)
②都道府県の職業能力開発協会のコピーサービスを利用(過去3年分のみ)
③参考書に収録されている過去問を使う
④職場の先輩から入手
①中央職業能力開発協会の公式サイトで無料閲覧(過去3年分のみ)
直近3年分の過去問が、中央職業能力開発協会の公式サイト(下記リンク)で公開されています。
解答例もありますが、残念ながら閲覧のみでコピーはできず実技試験の練習には不向きです。
ただし、学科問題に関してはこれで充分です。
②都道府県の職業能力開発協会のコピーサービスを利用(過去3年分のみ)
各都道府県の職業能力開発協会では、コピーサービスを提供しているところが多いです。
· 直近3年分の過去問を印刷してもらえる
· 有料(都道府県により値段が異なる)
だいたい300~500円+送料(郵送のみで直接取りには行けない)です。
ただし、A3に縮小されてしまうので自分でA2やA1に再度コピーしなおす必要あります。課題図は原寸にしないと寸法も測定できないので。
参考までに下記は静岡県、愛知県、千葉県のリンク。
https://www.shivada.com/bookinfo/
https://www.avada.or.jp/project/ability_evaluation/examination/
下記は各都道府県別の職業能力開発協会のHPリストです。
https://www.javada.or.jp/kyoukai/itiran.html
③参考書に収録されている過去問を使用
他の記事で紹介した下記の参考書にも2年分の課題と解答例が収録されています。
しかし、これもかなり縮小(B5くらい?)されているので、自分で原寸の大きさになるようにコピーする必要があります。

④職場の先輩から入手
これは、職場の環境次第ですがこの資格取得が推奨されているような職場なら必ず先輩方が過去問を持っているはず。声をかけてみるのもよいのでは。
以上の入手方法があると思います。
この中では②のコピーサービスを利用して原寸になるように自分でコピーしなおすというのが一番よいかと思います。
ちなみに私の職場では、会社全体で中央職業能力開発協会と契約(有償)して過去問5年間分くらいまとめて必要部数分の原寸コピーをいただいていました。
過去問の練習方法
練習方法の説明は、必要な知識と能力をある程度習得していることを前提に話していきます。
①時間配分
私が社内の製図講座で講師をしていた時に、なかなか合格点がとれなかった人の原因はほとんどが時間不足でした。
練習では、各作業内容ごとに目標時間を決めて作業に取り掛かりましょう。
例えば、2級なら全部で4時間なのでこんな感じ。
・課題内容確認、形状把握、採寸 45分
・図形作図 120分
・寸法、公差、はめあい、表面性状 60分
・チェック、見直し 15分
当初は形状把握、採寸だけで1時間以上かかってしまい作図も3時間くらいかかり寸法が全く入らない ということになるでしょう。
初めは目標時間を気にしないでとにかく100%完成を目標に始めたほうが良いと思います。
段々慣れてきたら、目標時間に近づけられるようにしていきましょう。
②形状把握
合格点がとれない原因の2つ目は、形状が把握できていないことです。
鋳物や機械部品に慣れていないと最初は戸惑うでしょう。
装置の機能や部品構成を理解すると形状がある程度推測できます。
下記は、ウォーム(ねじ形状の歯車)とウォームホイール(歯車)がかみ合っている課題図で、それぞれの両側には必ず軸受が配置され、その軸受が嵌っている対象部品は丸い穴があいていることが推測できます。
また、歯車の周りは回転するための隙間が設けられた箱形状になっているでしょう。

どうやって組み立てるかも考えてみましょう。ウォームもウォームホイールも内部に入れるためにどこかが解放形状になっているはず。
部品の位置がどこで決まってるかも一緒に考えてみましょう。
ウォームはこの図で上下と前後方向は軸受で決まっているが、左右方向はどこで決まっているのだろう?
左右方向も軸受で決まっています。ウォームの軸部分に段差があり、その段差が軸受にあたって決まっています。さらには、この軸受は別部品によって押さえられて決まっています。このことがわかると、寸法の入れ方もおのずと理解できるはず。
つまり、形状把握をスムーズにできるようにするには下記を意識して練習すればよいのです。
・装置の機能や部品構成を理解する
・どうやって組み立てるか
・部品の位置がどこで決まっているか
それでも慣れるまでは、なかなか形状が理解できないでしょう。
そんなときは、1つ下の級の課題から練習することを推奨します。
1つ下になると部品点数も減少するし、形状もだいぶ簡単になってきます。
慣れてから受検する級の課題に移っていく というやり方が一番良いと思います。

また、図形にのみに特化して練習するというもありだと思います。
なかなか4~5時間という時間を確保するのは難しいと思います。
採寸から図形作図のみなら2.5時間くらいが目標になるかと思います。
とにかく数をこなして鋳物部品と部品構成に慣れることが一番大切なことだと思います。
③作図(CAD)のスピード
単純に手を動かすスピードも速くしていきたいですが、
1本の直線を引くだけでも多種類のメニューがあり、どのメニューを使うのが早いのか、考えながら作成していかないといけません。
水平な直線を描くだけでも、直線のメニュー はもちろん オフセット やコピー などがあります。そのあとの作業(線分調整等)も考えて描いていきましょう。
CAD特有の機能も有効に利用していきましょう。
例えば、左右対称形状なら半分作成して反転コピーするとか さらに上下も対称なら上下にも反転コピーすれば 1/4の作成で済むことになります。
常に効率よく作成することを練習の段階から意識しましょう。

④解答例との比較
図面が終了したら、出来上がった図面と解答例との比較をしましょう。
図形で勘違いしている形状、抜けている形状があるか?
寸法、記号等で抜けている箇所があるか?
採点は自分ではできませんが、とりあえずは図形で50点、寸法・記号等で50点としてだいたいの点数を出してみるとよいでしょう。(実際の比率は違うが)
もし時間があれば、間違えた(抜けていた)ところをすべて修正して完璧な図面を作成するところまで実施したいものです。
過去問の練習回数
今までの検定試験の課題を見ると、年度によりかなり難易度が異なり難易度の高い年度になることも考えて 常に70点以上確保できるレベルにしておきたいものです。
社内で製図講座の講師をしていたときは、設計業務は数年経過しながらも初めて2次元図を作成したメンバーが70点以上とれるようになるまで だいたい7、8回の実施が必要でした。
多分 このくらいの回数は必要かと思います。
解答例とのチェックで、図形 寸法等 ともに70%以上できるまでは続けるべきかと思います。
採点・添削
練習結果の点数がわからなければ、今の自分の実力がどの程度のレベルにあるのか わからないと思います。
過去問の提供・採点・添削の有償サービスも実施しています。
初回は無料となります。詳しくは下記リンクを参照ください。


